[スポンサードリンク]
春うらら

春のバリアフリー上映会いろいろ

 久しぶりに、バリアフリー上映される映画の話題です。

 毎年3月辺りになると、調布映画祭とか日点チャリティ映画会など、画面の音声ガイド付きで映画を楽しめる機会が増えます。
 今回は、長野、大阪など、東京以外の情報も入っていますので、どうぞチェックしてみてください。


1. 調布シネサロン『豚と軍艦』(1961年、日活映画)
日時:2月9日(火曜日)
場所:調布市グリーンホール
(京王線調布駅中央口よりすぐ。)
上映開始:11時~と15時~の2回。(音声ガイド付き)

昨年10月享年76歳でお亡くなりになった南田洋子さんの代表作の一つです。
『うなぎ』でベルリン国際映画祭グランプリに輝いた巨匠・今村昌平監督が、戦後の安保体制の下、混迷しながら欲望の道へと突き進む日本人の姿を基地ヤクザにたとえ、痛切に批判した社会派ドラマです。

 ※ ちょこっと出てくる字幕を、美月も朗読しています。


2. 『ブタがいた教室』
日時:2010年2月27日(土)
時間:午前10時半~と午後2時~の2回
会場:飯田文化会館 (飯田市)
料金:高校生以上前売り1000円(当日1500円)小中学生800円(当日同額)
お問い合わせ
NPO法人飯田ボランティア協会
TEL:0265-52-9152

 新任教師と26人の小学生が挑んだ「ブタを食べる授業」。卒業までの1年間、子供たちが真剣に命と向き合った感動の実話を映画化した作品です。
出演は、妻夫木 聡(つまぶきさとし)、原田 美枝子、大杉 漣、田畑 智子ほか


3. 『その木戸を通って』
日時:2月27日(土)午後1時30分~4時
会場:日本ライトハウス4階会議室1・2
参加費:500円(ガイド一人無料)
定員:70人
 ※上映後「地デジの説明会」を予定しています。ぜひご参加ください。
お問い合わせ・お申し込み
 電話 10日(水)午後5時までに総務係(電話06-6441-0015)まで。
 Eメール 2月10日(水)までに、
warouza@iccb.jp
へ。
 題名に「わろう座2月申込み」と書き、氏名と電話番号、ガイド の有無を書いてください。

 70数本におよぶ市川崑作品の中で、ただ一本未公開となっていた幻の逸品です。
 城勤めをしながら、出世のための縁談を進める侍と、彼の屋敷に突然現れた記憶喪失の女“ふさ”の物語を描きます。
少し不思議で、やがて切ない‥‥崑監督の美学が隅々まで感じられる作品です。
 出演は浅野ゆう子、中井貴一、フランキー堺ほか。


4. 調布映画祭2010 音声ガイド付き上映3作品
会場:調布市グリーンホール/調布市文化会館たづくり
   (京王線調布駅中央口(南側出口)より 徒歩3分以内)
日程:3月6日(土)・7日(日)
料金:無料

主催:調布市 (財)調布市文化・コミュニティ振興財団
運営:調布映画祭2010実行委員会
音声ガイド協力: シティ・ライツ/川崎市アートセンター

◆プログラム━━━━━━━
A:3月6日(土曜日) 15時50分~17時47分 
会場:調布市グリーンホール 大ホール(定員800名)
『グラン・トリノ』 2007年/アメリカ映画/117分  
監督 クリント・イーストウッド
出演 クリント・イーストウッド ビー・ヴァン ブライアン・ヘイリーほか

B:3月7日(日) 10時20分~11時54分 
会場:調布市文化会館たづくり 2F くすのきホール
『静かなる決闘』 1949年/日本映画/94分  
監督:黒澤 明 
出演:三船 敏郎、三條 美紀、志村 喬、植村 謙二郎、千石 規子ほか

C:3月7日(日)12時35分~14時34分 
会場:調布市文化会館たづくり 2F くすのきホール
『トウキョウソナタ』 2008年/日本映画/119分
監督:黒澤 清 
出演:香川 照之 小泉 今日子 役所 広司ほか

■お申し込み■ 
[※お申し込み〆きりは、2月末日まで ]

宛先
chofu@citylights01.org
件名
鑑賞希望作品のアルファベットを明記してください。

本文に、以下のことを明記してください。
1.氏名
2.人数(障害者と晴眼者の内訳)
3.連絡先(誘導希望の方は、当日連絡のとれる携帯番号)
4.誘導の要・不要
5.ラジオ貸出の希望

電話:シティ・ライツ事務局  03-3917-1995

※音声ガイド付き上映作品以外にも、多数の映画が上映されています。
調布映画祭2010ホームページ
http://www.chofu-culture-community.org/forms/info/info.aspx?info_id=14928

※ 調布映画祭の作品に関する内容紹介は省略しました。お知りになりたい方は美月までメールしてください。


5. 日点春のチャリティ映画会『ディア・ドクター』
日時:2010年3月26日(金)19時開演(18:30開場/21:07終焉予定)
会場:なかのZERO大ホール
    (JR及び東京メトロ東西線中野駅南口より徒歩8分)
入場料:1,500円
※FM電波による音声解説と、聴覚障害者向け日本語字幕付
 当日は、西川美和監督の舞台挨拶も予定されているそうです。
お問い合わせ・お申し込み
電話:03-3209-0241(日本点字図書館)


なお、シティライツが関わっている調布シネサロンと調布映画祭をご鑑賞される方は、お手持ちのイヤフォン付きFMラジオをご持参ください。FM周波数88.5MHzで、場面説明・字幕朗読の音声ガイドをお聞きいただけます。
※ お持ちでない方には、貸し出し用のラジオもご用意しております。


 以上、ザザッとご紹介してきましたが、4月29日の昭和の日には、シティライツ
としてのビッグイベント『第三回シティライツ映画祭』が、都内・領国の江戸東京博
物館大ホールで行なわれます。邦画『虹をつかむ男』と、アメリカのミュージカル映
画『雨に唄えば』を予定しています。こちらに関するお知らせは、今暫くお待ちくだ
さい。ただ一つ言えるのは、明るい初夏にぴったりの楽しい作品だということです。
どうぞお楽しみに!!

by amedia  at 15:57  | Permalink

先週の福祉コラムを読んで

あれは、いつだったでしょうか。家族で買い物をしていて、金を払うため、キャッシャーにいると、店のスタッフさんが「出しましょう」と言ってわたしの財布をわたしの手から持って行った」ことがありました。一瞬の出来事だったのですが、おもわず「自分で探すので」と言いました。これは気分の良いものではありませんね。その時後ろから親父がきて、店のスタッフさんに「自分で探すといってるよ」と言ってくれたので、助かりました。それ以来、親父と出かける時、わたしにスタッフが話しかける場合は、親父は少し離れた所で見ています。そして危ないなぁと思ったら、出てくるようにしています。

 似たような経験で、バスに乗りました。シートに腰をかけて、あの時は冬だったので、手袋をジャンパーのポケットに入れようとしたら、隣にいた人がかってにポケットを開けるんです。その頃のわたしは、まだ若かったので、その手をたたいてしまいました。そして、「やめてください」と強い口調で言ったことがありました。その人は「なんでも自分でやると言うことだね」と言って引っ込んでくれましたが、これも嫌な思いをしますね。
 このようなことは、上げればきりがないのですが、このへんで。

齋藤様より

by amedia  at 11:29  | Permalink

あの、私なんですけど…?

 視覚障害者にとってはミミタコな話題で失礼します。
 よく、「視覚障害者は人の顔を見て話さない」などと言われます。これは、一般常識に照らしてみればやはりあまり感じの良いことではありません。
 しかし、人によっては、横を向いている形でも、それこそ文字通り“耳を傾けて”
真剣にお話しを聞いていることもあるのです。私も、本当に相手の話を聞きたいと思うと、そうしたくなるのですが、形で捕らえ目を合わせることを“真剣”と捕らえる晴眼者の文化に合わせることにしています。それは、私の話もちゃんと聞いてほしいからです。

 しかし、こちらが一所懸命そうしようとしているにも関わらず、晴眼者の中には、視覚障害者が晴眼者の連れと一緒にいると、そちらにだけ話しかける人が多くいます。
 昨日もそうでした。NTTドコモに、携帯の充電の具合が悪いので見てほしいと思って行ったのですが、そのついでにキャンペーンに関する説明をしてきたスタッフ、なぜか私にでなく連れに話しかけ説明しようとしています。思わず、 「あの、私なんですけど…?」
と言うと、慌ててこちらに向きを変え説明し始めました。

 これは、ドコモに限らず、役所や買い物先などでもときどきあることです。
 昨日はそれ以上の不愉快な想いはしなかったのですが、場合によってはこれに加えて、こちらに顔を近づけ、幼児に話しかけるような調子で「わかりまちゅか」といわんばかりの説明をされたり、声を大きくしてゆーっくり説明されたりするという、ちょっと屈辱的な対応をされることもあります。同じ人の対応を何度か受けていくうちに徐々に変わっていってくれるケースもありますが、1回限りの接触だとそれを正す
間もなくて、「またこの人と接して嫌な想いをしてしまう障害者がいるのだろうな」と思いながら、正せなかった自分を反省してしまうこともあったりします。
 今まではあまり意識せず流してしまうことが多かったのですが、自分だけのことではないはずなので今後は面倒がらずに、今回ドコモでやったように、きちんとこちらを向いてもらえるような言葉を発していかなければと思っています。

 今回話題にさせていただいたような経験をお持ちの方は少なくないはずです。読者
の皆さんの経験談や対応など、よろしかったらお聞かせくださいね。


ながら仕事でもホームページが楽しめる音声ブラウザ・ボイスサーフィン


(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 16:42  | Permalink

今年の夢の第1歩とその礎

 前回のコラムの続きのようですが、今年こそはの第1歩について、中京地区方面の皆さんへのお知らせからスタートします。

 念願だったばっかりばっかりの地方公演の第1弾として、名古屋でごく小さな朗読会を行います。

 『ばっかりばっかり、朗読とおしゃべりの午後』
日時  2010年2月13日(土曜日) 午後2時から4時半。
場所  中部盲導犬協会盲導犬訓練センターボランティア交流室(愛知県名古屋市港区寛政町3-41-1)
交通  名古屋駅から、「あおなみ線」にて「荒子川公園」駅下車。徒歩3分。
 (ご希望により、最寄駅からの誘導をいたします。名古屋駅での合流をご希望の方は、別途ご相談ください)
出演:演劇結社ばっかりばっかり・鈴木大輔、美月めぐみ
内容:絵本から時代物まで、バラエティに富んだストーリーの朗読と、気楽なおしゃべりによる交流会。
料金  千円(おやつ代と同センターへの寄付)
定員  20名(完全予約制、定員に達し次第締め切ります)

 ご予約は、演劇結社ばっかりばっかり宛てにメールかお電話でお申し込みください。
 その際、お名前、人数、誘導希望の有無をお知らせください。

お問合せ・ご予約
TEL 090-3818-6424
Eメール otegami@bakkaribakkari.net

 中京地区周辺にお住まいの皆さんとお目にかかれるのを楽しみにしております。
 と、ここまでがお知らせでした。

 この企画の、私の気持ちとしての礎は、日本点字図書館、通称「日点」(にってん)が発行している『日点デイジーマガジン』の中の『ホームライフ』という婦人向け雑誌の1コーナーを担当させていただいているということにもあります。3ヶ月に1度の担当になりますが、『日々の暮らしに』というコーナーで、文字通り、日々の暮らしの中で関心を持ったことについて10分ほど一人で語るフリートークのコーナーです。
 もちろん、本誌『週刊福祉情報』や姉妹誌『アメディアレポート』を通じて全国の皆さんに私の拙い文章とお付き合いいただいているということもありますし、アメディアをはじめ、幾つかのメーリングリストを通じて双方向のメールのやり取りをさせていただいていることもありますが、このデイジーマガジンでは、実際の私の肉声をお聞きいただいているということもあり、より身近に感じていただけているのではな
いかと思うのです。
 そうなったら、やはり朗読や芝居にも接していただきたいという気持ちもふつふつと湧いてくるわけです。
 旅費や宿泊費、また会場を探すなど、いろいろな壁があり、なかなか東京周辺から飛び出すことができないのが現実なのですが、今回は私用での名古屋への旅があったので、思い切って地元の友人に相談に乗っていただき実現できたのです。
 ご参加いただける人数には限りがありますが、お気軽に、そしてお早めにご連絡いただければ幸いです。

 最後に、デイジーとは何か、そして『日点デイジーマガジン』とはどんなものかを簡単にご紹介しておきましょう。
いまさらと言われる向きも多いでしょうが、ご存知ない方のために、(財)日本障害者リハビリテーション協会、略称JSRPDのHP、http://www.dinf.ne.jp/doc/daisy/
から一部引用してデイジー(DAISY)について解説してみますと…。
 DAISYとは、“Digital Accessible Information SYstem”の略称&通称で、視覚障害者や普通の印刷物を読むことが困難な人々のためにカセットに代わるディジタル録音図書の国際標準規格として開発された素晴らしいアクセシビリティを実現させたシステムです。
 DAISY録音図書の特徴のうち、視覚障害者がその恩恵に預かる物として、以下の3点が挙げられます。
1. 目次から読みたい章や節、任意のページに飛ぶことができる。
2. MP3などの最新の圧縮技術で一枚のCDに50時間以上も収録が可能。
3. 声の高さが変わらない状態で倍速以上の早聞きができる

 というわけで、この素晴らしい機能を利用すれば、手分けして作られた録音雑誌を複数収録して1枚のCDマガジンとして配布することが可能になり、それを実行してできたのがこの『日点デイジーマガジン』なのです。
 この中には、私が関わらせていただいている上記婦人雑誌『ホームライフ』の他に『にってんボイス』『ブックウェーブ』『ニュー用具タイムズ』『医学研究』『文藝春秋全文朗読版』。といった録音雑誌が、計50時間分ほど収録されています。購読は無料です。
 詳しくは下記ページをご参照ください。
http://www.nittento.or.jp/kasidasi/cd_magazine.htm

 なお、次回の『日々の暮らしに』の私の担当は2月号です。他の月のパーソナリティのお二人のトークと合わせて、どうぞお楽しみください。


目の見えない子を支援するなら~点字定規セット「点字サポーターへの道」


(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)


by amedia  at 16:19  | Permalink

小さな夢、大きな夢

 皆さん、あけましておめでとうございます。
 今年もどうぞ、『週刊福祉情報』を、そしてこのコラムをじっくりお楽しみください。

 さて、新年最初の話題は「夢」です。
 皆さんは初夢を見ましたか?どんな夢だったのでしょうか。
 とは言いつつ、初夢っていつ見るのを言うのだろうと常に疑問に思っていたのでwikipediaで調べてみたところ、どうやら諸説あり、大晦日から元日の間、元日から2日の間、2日から3日の間となっています。
 で、とりあえずの主流派1日から2日の間のようなので、それを思い出してみようとしたのですが、どうにもこうにも思い出せません。ただ、キーワードとして富士山が入っていたような気が、うっすらとしています。
 ご存知のように、「一富士、二鷹、三茄子(いちふじ、にたか、さんなすび)」というのが良い夢とされているのですが、もしかすると今年はとっても良い年になるのかななどと新年早々わくわくしました。
 ちなみにwikipediaによると、四以降もあるそうですが、これも諸説あるそうです。一般的な物としては、
「四扇、五煙草、六座頭(しせん、ごたばこ、ろくざとう)」なんですって。座頭って、俗に盲人のことを指しますよね。もちろん厳密にいうと盲人全般じゃないんですけど、なんか良い夢の末端にあるのが面白いですね。でも、理由が駄洒落なんです。
「座頭=坊主頭→毛がない→怪我ない」なんだそうです。それで私は逆に知りました。座頭って、坊主頭なんですね!
 初夢についてのwikipediaの項目はこちらを参照してください。、
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%88%9D%E5%A4%A2

 さて、ここまでトリビア的な雑談を書いてしまいましたが、せっかくですので、演劇結社ばっかりばっかり所属の舞台役者である私の夢を語らせてください。

 まず、今年の抱負といったような身近で小さな夢です。
 今年は、東京周辺だけでなく、ちょっと離れた都市での公演を、朗読会でもいいから開いてみたいと思っています。そして、いろいろな人たちと交流できたらいいなと願っています。
 その先駆けとして、2月にごく小さな朗読会を名古屋で開いてみようと思っていますが、本当に小規模なので一般向けにお声がけするのは難しいかもしれません。まずはとっかかりとして足を踏み出すことが大事だと思うので、チャレンジです。
 それから、今年の秋の芝居では、聴覚障害の方へのバリアフリーを研究すると共に、手話のこと、聞こえない世界のことをもっと知りたいと思っています。もちろん、盲ろう二重障害の方たちへの配慮についても、引き続き考えていきたいと思っています。
 こういったことは、自らの努力の積み重ねで実現し得る夢です。もちろん、協力してくださる方があるからこそ実現できることではあるのですが、そのご縁を大事にしていくこととか、学ぶ気持ちとか、そういったことの一つ一つが大切な「自らの努力」なのです。

 そうして積み上げていきながら実現していく小さな夢が更に重なっていけば、私たちの生み出すエンターテインメントを多くの人に知っていただく機会が、もっと多くのメディアに広がっていくかもしれないし、それによってそのエンターテインメントを生み出す側、それを受け取る側にいる障害者の人たちのバリアが取り払われていくきっかけになっていくかもしれません。
 今は「かもしれません」という形で可能性を語ることしかできませんが、ぜひとも現実の物にしていきたいと考えています。それが私の大きな夢なのです。
 そして、舞台上で、TV上で、スクリーン上で、一般の人の中に当たり前のように障害者が混在する情景を描き出すことによって、それを社会にフィードバックして、どんな集団の中にも普通に障害者が混在できる社会が現出したらどんなに素晴らしいだろうと、大きく大きく夢想しながら、今年も1歩ずつ着実に歩いていきたいと思っている美月なのです。

 ということで、本年も宜しくお付き合いくださいませ。

ながら仕事でもホームページが楽しめる音声ブラウザ・ボイスサーフィン

(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 17:16  | Permalink

30年近い時を越えて

30年近い時を越えて
(美月めぐみ)

 昨日、恒例のアメディアフェアが開催され、私は相方の鈴木大輔と共に、今年も司会を務めさせていただきました。
 このアメディアフェア、なんと今年で第20回!!うーん、私もそれなりの年齢になるわけだ。ふぅー。

 そんな想いを胸に秘めつつ、浅草橋の東商センターの会場で朝1でお迎えしたゲストが、東京大学教授の福島智先生。ご存知の方も多いかと思いますが、福島先生は盲ろう二重障害の身でありながら、都立大学を卒業後、金沢大学助教授、東京大学助教授を経て、現在は同大学の教授となられた方です。
 この福島先生の講演『点字が切り開いた我が人生』が、今回のアメディアフェアのイベントのメインディッシュでした。
 福島先生は、とにかくお話しが楽しいので、司会の身でありながら、私は前々からとても楽しみにしていました。

 そして登壇されるに当たってのご紹介で、私は見事に会場の皆さんに告白しました。じつは、私は筑波大学附属盲学校の高等部普通化にいたころ、福島君とクラスメイトだった時期があることを!同じ教室で机を並べていた仲間でも、かたや天下の東大の
教授先生、かたやしがないバイト人をしながらの役者生活、みたいなことを言ったら、
会場からしっかり笑いをいただきました。
 そんなわけで、オフィシャルなプロフィール紹介ではやむなく「福島先生」という呼称を使ったものの、プライベートな話題になったときには、ついつい「福島君」とかニックネームである「トム」とか呼びそうになるところを、ぐっと堪えて「福島さん」と申し上げてました。(笑)

 今回のお話しの内容は、主に高校時代、既に失っていた視力に加え、聴力まで奪われていった過程とそのときの気持ち、そんな中で孤独になっていく魂を救ってくれた点字の本たちの話、そしてお母様が突然彼の指に指を重ねて点字タイプのように言葉をつむぎ出した「指点字」の始まりのこと。そこから想いを馳せて、バルビエの軍用文字から視覚障害の青年ルイ・ブライユが今の点字の原型を作ってくれたことへの感謝の気持ちまで語られましたが、私のような視覚単一障害の者たちよりも遥かに重み
のある言葉でした。

 印象に残ったことが幾つかあります。
 指点字を使うようになっても、トランプなどをしていて今一つ面白くない状況に突き当たり、ゲームその物が可能かどうかの問題ではなく、そこでゲーム参加者各自が発する言葉やちょっとした反応などに接することができないのがつまらなさの原因であることに思い至ったこと、それに気づいたのが、1対1のやり取りにだけ指点字を使うのでなく、他の人が話したことを“通訳”してもらうようになって、もう一度ト
ランプをやりながら楽しさを取り戻したときだったということ。
 また、実家で悶々としていたときに神戸の点字図書館から借りられた本は名著・名作の文学
らしい文学に偏り、芥川、太宰、三島、川端など「あれ?もしかして…!」と思わされるラインナップの本たちによって、、海底まで沈みこんだ後、その海底の砂を蹴って浮上できたと感じたこと。この2点は、非常に胸に刺さりました。

 そして、何より心打たれたのは、聴力と耳の良し悪しは違うのだと改めて感じさせられたこんな一言でした。
 「聞こえなくなってから知り合った人は、直接指点字で語り合っても声として想像ができないけれど、会場にいる人の中で、美月さんの声だけが、20うん年前の若々しい声のまま再現されてます。なぜなら、美月さんとは聞こえていた頃に知り合っていたからです。」
 「なるほど」と思うと同時に、私はあるコンサートを思い出していました。聞こえていた頃、とてもよく響く素敵な声で、見事なピアニストっぷりで弾き語りしていた福島君が、聞こえなくなって暫く経ってからのそのコンサートで、歌こそ歌わなかったものの、見事なピアノ演奏を披露していたことです。
 彼の耳には、聞こえていた頃の蓄積があり、それを30年近く経った今でも、頭の中で再生できるのだと気づき、変な言い方ですが、とても耳の良い人なのだと思ったのでした。

 その他にも、ハイテク機器の進歩は盲ろうの人たちにとっては必ずしもありがたいことばかりではないという事例として語られた、音声体重計の登場によって触読式の体重計が手に入らなくなり何十年前かに買った体重計を使い続けている話や、指点字通訳など必要な援助を受けるための社会制度が確立されていないことなど、本当に盲ろうの人の目線に経つと、解決したり切り開いたりしていかねばならない問題が山積しているのだと、今回の講演を通して、改めて認識できました。

 そんな困難な話を、会場に笑いを振りまきながらさわやかに語る福島君は、今や東大教授!状況を見つめなおしながら、私は、元クラスメイトとしての誇らしさだけでなく、本当にグレートな人なのだと心から思えた講演でした。
 福島先生、月並みな言葉しか出てこないわたしのボキャブラリーの貧困さを呪いたくなるけれど、これからもどうか元気に頑張っていってほしいと願っていますよ!

 さて、このコラムは、今年最後のコラムとなりました。
 読者の皆さん、どうぞ良いお年をお迎えくださいませ。


目の見えない子を支援するなら~点字定規セット「点字サポーターへの道」


(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 17:31  | Permalink

親子で楽しむ冬休み

 私自身の活動の都合上、どうしてもエンターテインメント系の話題に偏ってしまうことをお許しくださいね。
 今回は、親子のどちらかが目が不自由なファミリーが、共通の話題で盛り上がれる映像メディアのお話しです。

 以前から私が話題にしているバリアフリー映画鑑賞推進団体CityLightsは、「音声ガイド」という画面の説明を、ライブ、ないし録音した音声をFM電波に載せて送信し、それを視覚障害の観客がポケットラジオのイヤフォンで聞きながら映画を楽しむという活動をメインにしています。
 でも、じつはこれ、大人向けの作品ばかりを取り上げているわけではありません。
 来週末の土日には、それぞれファミリーで楽しめる映画の同行鑑賞会が企画されています。
 今回は、その鑑賞会のご案内です。

 一つ目 『カールじいさんの空飛ぶ家』
劇場: ユナイテッドシネマ としまえん
日時: 12月26日(土) 午後の回お希望中(時間は22日に決定)
集合: 上映一時間くらい前に、西武池袋線豊島園駅改札、
    もしくは大江戸線豊島園駅改札

 内容はこちらをご参照ください。(urlが複数行にまたっていたら、つなげてから
アクセスしてください)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%81%98%E3%81%84%E3%81%95%E3%82%93%E3%81%AE%E7%A9%BA%E9%A3%9B%E3%81%B6%E5%AE%B6

 【申込方法】
以下の内容に従って、メールでお申し込みください。
件名に『カールじいさん』申し込み、もしくは仮参加と書いて宛先は同行鑑賞会専用アドレス doukou@citylights01.org

 ▼本文に以下1~7の項目を明記してください。
1:お名前(ハンドル名でも可)
2:申し込み、または仮参加
3:参加人数(複数人数で参加の方は、視覚障害者と晴眼者の内訳)
4:誘導の要・不要(晴眼者の方は、誘導ボラとご記入ください。)
5:集合場所(西武線・大江戸線)
6:当日連絡が取れる電話番号、
7:お茶会参加の有無(予定変更になる場合は早めにお知らせください。)


 二つ目 『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』
劇場: 新宿武蔵野館
日時: 12月27日(日) 午後最初の回(時間は21日に決定)
集合: 上映一時間くらい前にJR新宿駅東口改札。
    (中央東口とお間違えにならないように)

 内容はこちらをご参照ください。(urlが複数行にまたっていたら、つなげてから
アクセスしてください)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E6%80%AA%E7%8D%A3%E3%83%90%E3%83%88%E
3%83%AB_%E3%82%A6%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%A9%E9%8A%80%E6%B2%B3%E4%BC%9D%E8%A
A%AC_THE_MOVIE

 【申込方法】
以下の内容に従って、メールでお申し込みください。

件名に『ウルトラ』申し込み、もしくは仮参加と書いて
宛先は同行鑑賞会専用アドレス doukou@citylights01.org

 ▼本文に以下1~6の項目を明記してください。
1:お名前(ハンドル名でも可)
2:申し込み、または仮参加
3:参加人数(複数人数で参加の方は、視覚障害者と晴眼者の内訳)
4:誘導の要・不要(晴眼者の方は、誘導ボラとご記入ください。)
5:当日連絡が取れる電話番号、
6:お茶会参加の有無(予定変更になる場合は早めにお知らせください。)

 【申込締切】
 一つ目と二つ目、共に12月23日(水) 24時
※誘導をご希望の方で、参加したいが時間による。でも鑑賞希望ではある。
という方も、ボランティア確保の都合上、ひとまず仮参加の連絡をください。
 上映時間決定後、受付担当者より、参加確認メールを差し上げますので、
最終締切日の12月23日 24時までにご返信ください。
※参加を予定している方は、速やかなお申し込みにご協力お願いいたします!
※集合場所以外の待ち合わせは対応することができません。ご了承ください。

持ち物: FMラジオ、鑑賞料 1000円。(晴眼者も一律)
ガイド方式: 音声ガイドはライブの実況で行います。
       ラジオは、FM周波数88.5MHzに合わせて下さい。

 普段の生活空間とは懸け離れた状況のアニメや特撮は、ちゃんと理解するにはどうしても音声ガイドが不可欠です。目の不自由なお母さん・お父さんと晴眼者のお子さん、その逆で晴眼者のお母さん・お父さんと目の不自由なお子さんにも、ぜひこの機会に鑑賞会に参加していただき、冬休みの素敵な体験にしていただけたらと想いましてご案内してみました。
 ちなみに、小さいときの私のように、画面解説なしで音声だけで聞いて分かった気になってると、その作品がアニメなのか特撮なのかも分かっていないということにもなりかねませんので、一言お伝えしておくと、一つ目の『カールじいさんの空飛ぶ家』はアメリカで製作されたアニメ映画で、二つ目の『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』は私が物心付く寸前からシリーズが始まったバリバリの国産特撮tvドラマ『ウルトラマン』シリーズの流れを汲む特撮映画です。

 今回の話題は、東京周辺の人にのみ有益といった感じになってしまいましたが、全国ネットのTV番組も頑張ってくれています。
 日テレ系アニメ『それいけ!アンパンマン』やNHK教育テレビの道徳の授業のための人形劇『ざわざわ森のがんこちゃん』など子供向けの番組にも、副音声による楽しい画面解説が付くようになっています。大前提のキャラクターの姿形などを説明するシチュエイションがないのはかなり残念ではありますが、ストーリーとしてはばっちりです。
 こういった番組の情報にもアンテナを向けて、家族の会話を弾ませてみてはいかがでしょうか。


ながら仕事でもホームページが楽しめる音声ブラウザ・ボイスサーフィン


(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)


by amedia  at 16:41  | Permalink