『新三銃士』を観ていて気づいたこと
今週の月曜日から、NHK教育テレビで、久々に大型人形劇の放映が始まりました。アレクサンドル・デュマのあの名作を新感覚で人形劇化した『新三銃士』です。
しかも、脚本を手がけているのは、『笑いの大学』の脚本や『ザ・マジックアワー』の脚本と監督を務めた三谷幸喜さんです。TVドラマの脚本でいうと「古畑任三郎」や大河ドラマ「新撰組!」を手がけた人です。
声の出演は、語りに爆笑問題の田中裕二さん、アトス役に山寺宏一さん、アラミス役に江原正士さん、ポルトス役に高木渉さん(私の相方で我が演劇結社ばっかりばっかり主宰・鈴木大輔の養成所時代の1年先輩です)、ミレディー役に戸田恵子さんと、実に豪華メンバーです。
また、エンディングテーマは、三谷さんが書いた詩に平井堅さんが曲をつけて歌った物です。
もう、いやがうえにも期待が高まりました。
放送日は、1話~5話 10月12日(月)~16日(金)、6話~10話 10月19日(月)~23日(金)、11話~40話 毎週金曜 10月30日~平成22年5月28日、だそうです。時間は、18時~18時20分。
というわけで、さっそく今週の月曜日の第1回から観ています。
これは、期待以上の面白さで、もちろん聴覚的にはBGMも含めて大満足です。
で、相方と一緒に観ていて、実に当たり前のことなのにあまり気に留めていなかったことに気づきました。それは、セットの中で動いているのは人形たちだということです。
見える人たちと冷静な視覚障害者の人たちからは「何をいまさら」と言われそうですが、画面の情報を言葉で補ってくれていた相方が発した「ほほう、これは凄い!よくできてるなぁ!」との一言で、ふと我に返り、「そういえば、これ、人形劇だったんだぁ!」と再認識させられたのでした。
思えば、小学生の頃、『新八犬伝』や『真田十勇士』にはまり、中学生の頃は『三国志』に夢中になっていた私は、言葉では人形劇だと思っていても、耳から入るストーリーにすっかり引き込まれるあまり、人形が動くビジュアルを想像することはなかったのでした。
しかも、どの作品でも、数多くの登場人物の声は、限られた声優さんたちが一人何役もこなして演じているのに、まったく違和感がないのです。
今回も、上に挙げた声優さんたちが、本当に一人何役もなさっています。今は、一部の友人から『声優の声だけはすぐ判るオタク耳のダメ絶対音感』と言われる能力を備えてしまったので、どんなガヤ(その他大勢の群集など)の声でも誰が演じているのか判ってしまうのですが、それでもストーリーには十分のめりこむことができています。
声優というのは、何かの動きに声を合わせて演ずることが多いので、普通のドラマに比べて、ちょっと大げさに演じることが多く、「声優さんだな」と判る独特の演技があります。
人形劇のときにもその傾向はあり、本職の声優さんではない俳優さんたちがキャスティングされてもやっぱりそんな風に聞こえます。
ちょっと違いはあるけれど、うっかりぼんやり聞いているとアニメと同じように感じてしまうこともあります。
それでいうと、人外の物がいろいろ出てくる特撮物などでも、アニメだと思い込むこともありました。小学生の頃に放映されていた『ロボコン』などは、その最たる物で、今の相方と一緒になりいろいろ特撮について話している中で初めてあれが特撮だったということを知ったのでした。ちなみに、この『ロボコン』をアニメだと思い込んでいた視覚障害者は、私以外にもけっこういたようです。
このように、耳で馴染んでいる物の中には、視力がないがゆえに勘違いしていること、基本を忘れていることはあるものです。
また、日常生活の中で接することのない物を想像することも困難なことが多いです。こんなことは、普通の生活をしている上では特に不便でもないことなのですが、ちゃんと認識していないと、それが小さなバリアになります。一般的な共通認識に置いていかれ、ひいては「見えない人は、勉強ができたとしても、物を知らない」なんていうふうに誤解されてしまいかねない要素ともなります。
想像力を鍛えていくことは大事ですが、それだけではなく、見える家族・友人たちといろいろ語り合って、自分の知識をより確実にしていくことはとても大事だし、楽しいことだと思います。
また、機会があれば、日常生活の中では触れないような物には積極的に触って、その形を認識していきたいものです。
私も、相方とたくさん話して、もっともっと知識を高めていきたいと思っています。もちろん、お返しに、私が知っている知識もたくさん伝えていきたいと思っているのですが。
さて、人形劇の人形たちに触る機会が、いつかおとずれないものでしょうか。
『新三銃士』、今日の放送もとても楽しみにしている美月でした。
※ 『新三銃士』、今からでも遅くないので、こちらでストーリーを読んで、ご鑑賞ください。
http://www.nhk.or.jp/sanjushi/
※ アメディアは、美月の所属する劇団『演劇結社ばっかりばっかり』第五回公演『さなぎの時代』に協賛しています。
この芝居は、美月が別名義の「杉森寿美」として、10年前に本社発行の雑誌に連載していた小説を舞台化する物です。
同劇団では、チケットの予約を行なっています。
詳しくは、
http://www.bakkaribakkari.net/
をご参照下さい。
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