少し悲しく思ったこと
芝居疲れなのか、先週末からすっかり風邪をひきこんでしまい、残念だったり悲し
くなったりすることがいろいろありました。
まずは、発熱を伴う風邪のせいで、視覚障害者の落ち研「楽笑会」のおもしろ寄席
、シティライツの同行鑑賞会「オリオン座からの招待状」、バリアフリー読書サーク
ルYAクラブの定例会と、三連チャンでドタキャンでした。ご迷惑をかけてしまった
皆さん、本当にすみませんでした!
次に、新宿駅での出来事。
私は、友人に誘導されて、込み合ったプラットホームを歩いていました。と、そこ
へ、ズドドドーッと大きな人がつっこんできました。私もいいかげん屈強な女なので
すが、「なななななっ!?」という言葉を発することしかできないような突っ込み方
をされたのです。連れが「危ないじゃないですか」と抗議すると、件の人物=男性は
、「こっちは目が見えないんだよー!」と怒鳴ってきたのです。
あまりの反応に、とっさに言葉を失っている間に、その勢いのまま、彼は人ごみに
つっこんで消えていきました。
180センチ、120キロくらいのガタイで白杖も持たないままだったそうな彼は
、いったいどういうつもりで、人ごみのプラットホームを突っ走っていたのでしょう
。自分は見えないんだから、周りが退いてくれるのが当然で、自分は急いでいたのだ
からしかたがないのだとでも思っていたのでしょうか。せめて、白杖くらいは持って
いてほしかったけれど、それを振りかざして無謀な歩行(?)をされたのでは一般の
人にとっては大迷惑だし、そんな存在と十把一絡げに観られる恐れのある他の善良な
視覚障害者にとってもいい迷惑になってしまいます。
己を省みて、私も見えない、いや、見えていない凶器になってしまわないよう、慎
重に歩かねばと思った瞬間でした。
そして、悲しく思ったことのラストですが、これは、うちの劇団の代表電話にかか
ってきた一本の電話について感じたことです。さらっと流してしまえば何ということ
はないのですが。
それは、つい最近のことです。電話の主は、年配の女性といった感じの声だったの
だそうですが、読売新聞に載った今回のお芝居に関する記事中の「美月」という字は
、正しくは何と読めば良いのかと質問してきたそうなのです。「みづきと読みます」
とお答えしたそうなのですが、その方は、質問内容が分かると、そのまま安心なさっ
て電話をお切りになったそうです。
結局、どこの何方が、どんな目的で質問なさったのか分からず仕舞いでした。
おそらくは、どこかの音訳か点訳のボランティアの方が、視覚障害者のために、読
売新聞の記事を訳そうと思って問い合わせてこられたのではないかと推測したのです
が、やはり何かすっきりしません。
問い合わせしたいことがあるときには、所属と目的をはっきり伝えるのが礼儀では
ないかと、少し悲しく思ったと同時に、バリアフリー読書サークルの代表でもある私
は、音訳に際しての問い合わせのときなどに、うちの会が同じような非礼をしてしま
わぬようにと、身の引き締まる想いでした。
さてさて、熱も下がってきた私、師走に向けて、またまたイベント目白押しです。
来週は、もっとぱーっと明るいお話ができるように、元気に街に繰り出したいと思
っています。