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春うらら
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差別感の捕らえ方

 近年に限ったことではありませんが、差別語を虱潰しに消して行こうとする動き
があります。悪いことだとは言いませんが、そこに流れる差別感自体をカモフラー
ジュしているに過ぎないんじゃないかと感じることがあります。
 しかも、私は、差別感を消し去ろうとすら思わないのです。
 どんな人にだって、小さな差別感はあって当たり前なんじゃないかと思っている
からです。
 例えば、私は、小学生のころ、木の葉っぱを触っていて、急に凍りついたことが
あります。つやつやした椿の葉のような感触の綺麗な葉っぱの中に、一枚だけ、肉
厚な不思議な感触を見つけたからです。しかも、目を近づけてみると、緑ではなく、
白っぽいのです!驚いてそばにいた母にきいてみると、「ああ、それは奇形の葉っ
ぱね」と言う答えでした。答えを聞いた瞬間に湧き上がってきた感情は、悲しみで
した。自分だって、目が他の人たちとは違う。つまり、この肉厚の葉っぱと同じよ
うな物なのに、その葉っぱの存在に凍り付いてしまったのです。 差別されること
を恐れているはずの私自身が、無意識のうちに、異質な物に対して抱いてしまった
感情に、大いにショックを受けました。
 大人になった今、私が思うのは、差別感をむりやり消そうとするのではなく、他
人の差別感を責める前に、各自が、自分の中にある本能的な差別感を認めた上で、
それを克服する努力をすることが大事なのではないかと言うことです。それこそが、
他の動物とは違う、「理性」を持った人間ならではの優しさだったり、円滑な人間
関係を築く鍵だったりするのではないかと思うのです。

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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

by amedia  at 16:26