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春うらら
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残暑=ビールの季節を惜しみつつ夢を語ります。

 昼間の暑さはまだまだですが、夜中まで鳴いていた油蝉が激減し、秋の虫の声が目立つ夜が増えてきました。 とはいうものの、そんな虫の音をBGMに、ビールをクイッとやるのも乙な物ですよね。

 ビールといえば、缶ビールの上面に点字が入るようになってもうどれくらい経つのでしょう。最初は本当に嬉しくて大喜びしたものですが、いつの間にかだんだん当たり前のようになってきています。 これは、未成年者や体質的にアルコールを受け付けない視覚障害者の誤飲を防止する画期的なアイディアを、ビール会社各社がご理解くださり実現した革命でした。このように点字が入っている缶飲料は他にないため、中途失明で点字の苦手な方にも、「何やら点字が付いてるから、これはアルコール飲料だな」と認識してもらえるわけです。

 ところが、最近になって、「おさけ」だけでは不十分だという苦情とか問合せが増えているということをある関係者から耳にしました。 確かに、銘柄が知りたいとか、せめてメーカー名を知りたいとか、具体的なお酒の種類くらいは知りたいという気持ちが分からなくはありません。でも、それを言い出してしまっては、ソフトドリンク愛飲家の視覚障害者も黙ってはいないかもしれません。 本来の目的は、体質的な影響を恐れての誤飲防止だったはずなのに、何か方向が変わっていっているようです。

 同じ目的で、牛乳の紙パックの天辺に切かきを付けて、乳製品アレルギーの人たちの誤飲を防止するという工夫も定着しています。これに対しても、私の仲間内でさえ、 「じゃ、他の飲料は?」という不満が見受けられるようになってきています。

 私は、もうそこから先は、家庭で工夫しても良いのではないかと思っているのですが、視覚障害の顧客のために、なんとかそれ以上の情報を与えられる工夫はできないものかと考えている企業デザイナーの人たちもいらっしゃるようです。確かに、体質的なことをいえば、カフェインアレルギーの方もいらっしゃるし、ビールに似ていても発泡酒だと悪酔いしてしまう方もいらっしゃいます。そう考えてみると、単なる視覚障害者のわがままとしてしまうのも乱暴ではあります。

 一方、最近自動販売機でよくおしゃべりする機械が増えてきています。これは、ダイドードリンコの機械で、季節の挨拶とか、独自のポイントカードのポイントのお知らせなど、本当に沢山しゃべるうえに、外国語バージョンとか各地の方言バージョンがあるようなのです。これだけ多弁な機械ができているのなら、ボタンの2度押し方式で買う物を選べるようにならないものかと思います。と、さも自分が思いついたようなことを書いてますが、実は、ある関西在住の視覚障害の友人の思いつきなのです。本当に、あったらいいなという「夢」を語るだけなのですが、具体的に、関西弁バージョンで考えるならこんな具合です。 任意のボタンを押します。すると、機械が「コーラでっせ。ほんまにこれでよろしおまっか?」と聞いてきます。嫌ならすかさず別のボタンを押します。「レモンティーでっせ。」と聞こえてそれがほしい物だったらすかさず同じボタンを押します。そうすると「ミルクティー、おおきに!」と発声しつつ、ゴトンとミルクティーが出てくる。こんな自販機ができたら、アルコール飲料にも流用できて……、あれ?ちょっと待ってください。これだけでは、やっぱり家に持ち帰ったとき、複数あったらどれがどれだかわかりませんよね。
となると、やっぱりここからは各自の工夫が必要になります。それでも、自販機で自由にほしい物を買えるようになったら、本当に画期的だと思いませんか?その便利さの前には、多少自分で工夫しなければならないことぐらい、なんともないような気さえしてきます。

 自分たちで工夫しつつ、配慮してくださる企業へは感謝をし、新技術を流用して次なるユニバーサルデザインへのステップを踏めそうな企業に望みを託して、今宵もビールで「乾杯!!」と行きましょうか。

参考URL(アクセシビリティはあまり良くないですが)
おしゃべり自販機紹介
http://www.dydo.co.jp/corporate/jihanki/talk/index.html


ながら仕事でもホームページが楽しめる音声ブラウザ・ボイスサーフィン


(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)



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by amedia  at 17:43