障害児のお母さん
今回のマスコミトピックスの中で、ダウン症の赤ちゃんのお母さん達に向けての
本を作った先輩ママ達の記事が紹介されています。それを読んでいて感じたことが
あったので、今回はそんなお話をしてみたいと思います。
ダウン症に限らず、重度の障害を持って生まれてきた子供を抱えたお母さん、と
いうか、家族達は、想像を絶する不安と戸惑いを感じるはずです。中には、無理心
中を図ろうと考えてしまうお母さんも少なくありません。現に、私の友人の中にも、
母親から聞いたという、そんな話をしていた人が何人かいます。
けれど、実行に移すことを思いとどまり、なんとか、前向きにそこを乗り越えた
人達は、いつの間にかその子供が存在することを、極普通のこととして受け入れ、
そして健常児の成長を見守るのと同じように、日々の小さな変化を喜びに感じていっ
たりするようです。
以前、杉並区のダウン症の小学生のお母さん達のグループに、読み聞かせと歌の
お姉さんとして呼ばれていったことがあります。小さな可動式のベッドに寝たきり
の6年生の男の子は、普通に口を利くことはできなかったのですが、ピアノの弾き語
りをし終わった私の指をしっかり握って、超えをあげて笑ったようでした。私は、
なんだか、とても嬉しい気持ちになって、彼の手を握り返していました。
その子のお母さんは、とっても気さくな女性で、「この子を生んで育てて、本当
に良かった。大変なこともいっぱいあるけれど、その分、喜びもいっぱいもらえる
んですよ。」と話してくれました。そして、その場にいた他のお母さん達も、みな、
同じような話をしてくれました。
今回出版されることになった本では、赤ちゃんの障害を宣告されて動揺の真っ只
中にいるところへ、いきなり医療的なことばかりを説明される若いお母さん達の心
のケアと、具体的な生活上のアドバイスをする為に、先輩ママさん達が様々な体験
談やアドバイスを掲載してくれているそうです。
今回の本では、ダウン症中心にはなっていますが、他の重度障害の子を持ったお
母さん向けにも、そういった本が出版されると良いのにと思います。この本をきっ
かけに、編纂してみようと言うママさんチームが現れないものでしょうか。
ちなみに、家の母は、既に喉元過ぎて、いろいろ忘れてしまってるらしいので、
むりそうですが。(笑)それでも、折に触れては、幼かった私との想い出を、ちら
ほら語ってはいるのです。
そうだ!そんな話を書き留めておいて、視覚障害者版元気引っ張り出し本の種に
して、やがて編纂していってみるのも、ひとつの方法かもしれません。やってみた
いけれど、有言不実行に終わることの多い私なので、約束はできませんが。
最後に一つ。
同じ重度障害者でも、人それぞれ、いろんな感覚を持っているので、私の想いが
全てではないと思いますが、私は、生んで育ててくれた母と家族達には、大いに感
謝しているのです。次回は、そんな感謝の気持ちを大きく自覚したあるエピソード
について語ってみたいと思います。