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春うらら
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ホームの警告ブロックについて調べていたのですが

ホームの警告ブロックについて調べていたのですが
(美月めぐみ)

 今回のコラムのネタは何にしようかと考えて、
最近、駅ホームの黄色い警告ブロックへの無理解が目立つことに着目して、
いろいろ書いてみようと思いました。
 ベンチや階段や売店や自販機などの障害物に
ぶつからずに歩ける目印というか足印は、
この警告ブロック以外にないので、
私が一人で歩くときには必ずその上を歩いているのですが、
荷物を置いている人、上に立って電車を待つ人が、
ひところより増えているように思えるのです。
しかも、「すみません」と声をかけてもどいてくれなかったり、
軽くぶつかってしまっただけなのに聞こえよがしに舌打ちされたりするのです。
 都営地下鉄のある駅では、駅員さんですらブロックを
またぐようにして線路に直角になるような立ち方をしていたので、
危うく後ろからぶつかってしまいそうになったこともありました。
 また、小田急線では、「黄色い線の内側に下がって待ちましょう」
といった内容の注意を喚起するためのティッシュペーパーを配っていたのですが、
そこにも「視覚障害者の安全を確保するためのブロックでもある」
というようなことは一言も書かれていませんでした。
 そこで、「線路への転落防止の意味だけであって、
もしかしたら誘導ブロックではないから、
基本的にそのブロックをたどって歩いてはいけないんじゃないか」
という疑問が沸いてきたので、調べてみようと思ってあるサイトにたどり着きました。
 それは、
◆駅ホームの点字ブロックは危険、撤去すべき◆
という物でした。
 以前から、足の不自由な人にとって、
このブロックの突起が障害になるということは知ってもいたし、
申し訳なくも思っていました。
でも、実際に私のように一人歩きする視覚障害者にとっては、
本当に頼りになる強い味方で、
特にホームの上ではこれ以上重要な設備はないと思えるほどの存在なのです。
目で見て危険を回避することのできない視覚障害者にとって、不可欠な物なのです。
しかも、今はホーム上の駅員さんの配置も少なく、
また自分から駅員さんを探すことのできない視覚障害者は、
その数少ない駅員さんに援助を求めることもできないのです。
 それなのになんという心無い言い方なのだろうと思いながら読んでいくと、
さらにものすごいことが書かれています。
 論理的な物の言い方をする人は、
「人的援助や盲導犬の普及を充実させれば、
点字ブロックなど要らないのではないか」と、
自由に一人歩きをしたい視覚障害者を完全に無視したことを書いているし、
「点字ブロックは、足の不自由な人には危険な物なのに、
利用頻度も少ないくせに莫大な設置費用をかけてまで敷設するのはおかしい」
という論理展開をする人もいます。
 もっと驚かされたのは、既に死語になったと思っている差別用語が
平気でまかり通っていることです。例えばこんな風に。
「メクラとメクラが点字ブロック上で偶然にも対峙してしまった場合、
ぶつかり合ったりしまつか?メクラ棒で相手のメクラをツンツンするから、
ぶつかり合う事はないのでしょうか?」
 思わず「なんじゃこりゃぁ!!」と叫んでしまいました。
「メクラ棒」って、白杖のことですよね。
  最近聞いた話では、福祉関係者や障害当事者や
その保護者を貶めるような嘘の書き込みも多く見られるそうです。
 傷つく人がこれ以上増えないようにするために、
関係各位には早急に策を講じていただきたいものだと痛感したサイトでした。

 最後に、めまいがするほど驚いたやり取りをご紹介して、
今回のコラムを終わります。

「めくらの人が外に出たがる意味がわからん!
目が見えないのに外に出て何が楽しいの?
他の人(目の見える人)にとっては邪魔なだけの存在なのに
それとも目の見える人に嫌がらせしたいだけなの?」

「『苦難と戦う障害者』をアピールしたいんじゃないのかね?
結果的に、それが目の見える御他人様に対して
喧嘩をふっかけていることに気が付いていないのも障害者だからこそ。
『飲酒運転』を『アルコール摂取のもたらす障害を
乗り越え自動車を運転しようという挑戦』と言って正当化するのは無理があるよね。
自分にとっても周りにとっても危ないから止めとけってのがなぜ理解できない?」


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)

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理想への第一歩(長文です)

 去る1月20日(日)、銀座線外苑前近くの梅窓院祖師堂ホールで、
「第1回City Lights映画祭~心に届く音、
あなたも見つけにきませんか。~」というイベントがありました。
 これは、私が副代表として関わっている、
バリアフリー映画鑑賞推進団体「CityLights」の、
初の試みとして行われたイベントです。
 このサークルに関しては、本誌でも、
姉妹誌の「アメディアレポート」でもご紹介させていただいたことがあるので、
皆さんご存知とは思いますが、
主に視覚障害者向けのバリアフリー映画鑑賞を手がけているサークルで、
視力の有無に関わらず、共に映画を楽しんでいます。

 今回は、私たちのサークルの描く夢の映画館、
どの映画にもイヤフォンによる画面解説=『音声ガイド』が付き、
洋画には字幕朗読が付くというシアターを、
1日だけ現実の物とする試みでのイベントとなりました。
この日まで、半年以上の時間を費やし、
場所探し、スポンサー探し、音声ガイド作り、字幕朗読など、
いろいろな形で、実行委員を中心としたいろいろな人が協力し合って
準備に当たってくださった甲斐あって、本当に素晴らしいホールで、
300人以上の皆さんにお集まりいただき、大盛況のうちに幕を閉じました。
 残念ながら、私は去年の後半は芝居の恵子に追われていたため、
全くタッチできなかったのですが、純粋に一参加者として、
大いに楽しませてもらいました。

 全体の司会は、元JBS日本福祉放送のスタッフで、
現在は日本点字図書館の録音製作担当スタッフをなさっている藤沢典子さん。
藤沢さんは、「聞くシネマ館」や、映画「武士の一分」の
音声ガイドナレーションでもおなじみの方です。

 まず、2005年のイタリア映画「ミルコのひかり」
(監督・脚本:クリスティアーノ・ボルトーネ)。
2006年サン・パウロ国際映画祭 観客賞を受賞したこの作品は、
実在する音響技師の半生を描いた感動の物語。
 ミルコは、10歳の頃、不慮の事故で視力を失い、
全寮制の盲学校に入ることになります。
そこで彼が経験したこと、そして彼が周りに与えた影響を、
生き生きと描いた、素敵な作品でした。
ちゃんと書いてしまうとネタバレになってしまうので書けませんが、
映画を愛することになった視覚障害者が多く集うサークルとしては
とてもシンクロするところの多い作品でした。
 これは、字幕だけで、日本語は載っていないフィルムだったので、
プロ・アマ取り合わせて大勢の声優ボランティアによる字幕朗読が付きました。
その中には、台詞を点字で起こして参加した視覚障害声優も混ざっていました。
 音声ガイドも、数名がわいわい楽しみながらこしらえた画面説明になっていて、、
最終的には視覚障害者もモニターとして参加し、
「ここが分かりにくい」とか「これは音だけで聞かせてほしいから
ガイドは要らない」などの意見を出して仕上げていった物です。
 ベテランの音訳者の方がそのガイド原稿を朗読され、
字幕朗読と合わせて録音・編集したものを、FM送信機で飛ばし、
私たちは持参した小型FMラジオで受信し、
片耳にイヤフォンを入れて聞きながら、
もう片方の耳で会場に流れる元の音声を聞いていました。
こうすると、画面の様子と台詞が分かるだけでなく、
元の役者さんたちの演技も堪能できるのです。

 「ミルコの光」終了後は、この音声ガイドと字幕朗読のメイキング映像を観たり、
「音声ガイドの舞台裏」と題した対談を、
携わってきたメンバー(CityLights代表の平塚千穂子さん、
もう一人の副代表で映画祭実行委員長だった視覚障害メンバーの斎藤恵子さん、
実行委員で字幕朗読もやった視覚障害メンバーの杢代絵三子さん、
そして司会は役員でこれまた元JBSのスタッフだった武藤歌織さん)で行い、
ご来場の皆様に日ごろの会の活動の一端を垣間見ていただきました。

 後半は、2006年のドイツ映画「善き人のためのソナタ
(監督・脚本:フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク)。
2007年アカデミー外国語映画賞を受賞したこの作品は、
壁崩壊5年前の東ベルリンを舞台にした物語。
 国家保安省(シュタージ)の厳格な局員のヴィースラーが、
盗聴器を通じて聞いたのは自由な思想 愛の言葉 そして美しいソナタだった。
果たして心打たれた彼の取った行動は……?
 クオリティの高い音声ガイドに導かれ、
手に汗握り、胸を締め付けられつつたどり着いたラストシーンには、
物凄く重いのにとてもさわやかな感動が待っていて、
思わず「なんてカッコいい男たちなんだ!!」と口走ってしまいました。
 こちらは、配給会社のご好意により吹き替え版のフィルムを
提供していただけたので、字幕朗読ボランティアは関わっていなかったのですが、
主役ヴィースラーの吹き替えの石塚運昇さんの深みのある声には、
ストーリーと相まってしびれました!

 こうして、たっぷりと素敵な映画を堪能した1日は、
あっという間に過ぎていきました。
 そして、平塚リーダーの閉会の挨拶を聞きながら、
やがて、どこの映画館に行っても、いつでも自由に音声ガイド付きの映画を
楽しめる時代がきてほしいものだと、心から祈りつつ、
この日がその理想に近づく第一歩になったことを確信したのでした。


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)



目が不自由な方々への便利情報満載~視覚障害者お役立ちリンク集

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“WIKIPEDIA”の活用から想いをはせて

 前回に引き続き、辞書絡みのお話です。
 世間では、紙媒体の方の「広辞苑」の第6版の発売が話題になっていますね。
10年に一度の改定とあって、情報番組でもいろいろと取り上げられています。
 でも、前回お話したように、「広辞苑」であろうが、「大辞林」であろうが、
視覚障害者としては、電子辞書版になってもお手上げです。
確かに、ネット版であれば、目的の言葉を検索することはできますが、
読み物として閲覧し楽しむことは困難です。
 だからこそ、一刻も早い音声化を望むわけですが、
一方で、大変楽しく重宝しているネット百科辞典があります。
そう、皆さんにもすっかりおなじみになっていることとは思いますが、
それが、みんなで作り上げていく辞典「“WIKIPEDIA”(ウィキペディア)」です。
 私の場合、特に人名の検索に活用しています。
 視覚障害者の場合、どんなにテレビやラジオの情報に耳を澄ませて
いろいろな芸能人・有名人の名前を頭に蓄積していても、
その名前の表記を知る機会にはほとんど恵まれません。
ブログやメーリングリストなどで、気になる人物のことを話題にしようとしても、
「わかんないから、ひらがなで書いちゃえ」などということになりかねません。
(でも、間違った漢字を書くよりは、ひらがなの方がマシみたいです。)
 そんなとき、GOOGLEやYAHOOでひらがな入力で検索すると、
必ず検索結果の上位に“WIKIPEDIA”が出てきて、
正しい表記を知ることができるのです。
 おまけに、その人物に関するあらゆる事象、
あらゆる関連人物について知るきっかけともなり、時を忘れて浸りこみ、
締め切り間近の原稿を書くのも忘れてしまうくらい楽しむことにもなるのです。(^^;)
 私は、気をつけているつもりでも、
メーリングリストへの書き込みで誤字を書いてしまうことなどはあるのですが、
なるべくなら、正しい表記でメールを書きたいと心がけています。
人名や地名などの固有名詞にもできるだけ気を配っていたいと思うので、
これからも“WIKIPEDIA”をうまく活用していきたいと思っています。
 最後になりましたが、晴眼者の皆さんにお願いがあります。
こうして“WIKIPEDIA”などを活用してでも、
視覚障害者はちゃんとした字を書きたいと思っているので、
固有名詞に限らず、折に触れて、知り合いの視覚障害者との話題の中で、
正しい表記に関して触れていってください。
中途失明の人には字の形、先天盲の人には熟語や音訓を使って
説明していただけると、とても助かるのです。
 また、視覚障害者の皆さんも、メールなどを書くときには、
やはり正しい表記を心がけて書くようにしましょう。
晴眼者の人たちも、手紙を書くときには、
汚い字を書かないように気を使っているのですから、
私たちもそれくらいの緊張感は持っていなくてはいけないと
感じることの多い今日この頃なのです。


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夢を語ってみましょうか。

 新年、あけましておめでとうございます。
今年も、日々感じたこと、有益と思われる情報など、
いろいろ書き綴っていきたいと思いますので、
どうぞ宜しくお付き合いくださいませ。

 まずは、年頭ですので、少し「夢」を語ってみたいと思います。
もちろん、私個人としては、
「新しい脚本で、役者としてのグレードアップを図りたい」などという夢は
ありますが、これは私自身の努力や工夫で、
ある程度実現していけるであろうことです。
 ここで語りたいのは、自主努力では解決できなそうなことがらです。

 それは、電子辞書のことです。
昨年末、同居人が電子辞書を手に入れました。これがすごい優れものなのです。
両手のひらにポンと載ってしまうような小型軽量のシャープ製のこの機器には、
100冊余りの辞書が入っているのです。
これでお値段は2万円代前半というのですから、なんとお得な物なのでしょうか。
 中心となるのは、「スーパー大字林3.0」で、
なぜこの機種にしたかというと、
日本語のアクセント表示が付いている機種がこれだけだったからです。
 でも、手にしてみれば、さらにいろいろと楽しく便利な機能が
搭載されていることが分かりました。
 クラシックの名曲のタイトルや作曲家の名前を引くと、
なんとその曲が小さなスピーカーから流れだすのです。
また、鳥や虫の声などを聴くこともできます。
7カ国の旅行会話の辞書からも声が流れ、自分に代わって話してくれます。
 その他、お料理などの生活情報や医療・健康に関する様々な情報、
能力開発系の書籍、インターネット用語の解説、類語辞典など、
何日読んでても楽しめそうな知識の宝庫なのです。
 これを、絶対自力で扱うことのできない私は、同居人にうるさく付きまとい、
あれ引け、それ引け、やれ引けと騒いでは楽しませてもらっているのです。
 もちろん、TV番組を観ながら、分からないことがあるとすぐに
この機器に手を伸ばし、疑問をその場で解決できるのもとても嬉しいことです。
 
 そこでふと思いました。これが自力で扱えるようになったら、
どんなに便利だろうと。
 確かにインターネットの普及によって、辞書検索も容易にはなったけれど、
この手軽さには及ぶべくもありません。
 そうです。私の夢の一つは、こういった機器に音声ガイドと読み上げ機能が
付かないだろうかということなのです。
 私ですらそう感じるのですから、向学心溢れる盲学生が、
この種の機器を自力で使えるようになったら、
どれほど助かることかと思います。
国からの開発援助や、購入費補助などで、それが実現できたら、
どんなに素敵かと夢見てしまった私なのでした。


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(「週刊福祉情報」コラムニスト・美月めぐみ)



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